アドラー心理学研究会 第2回勉強会報告




アドラー心理学研究会代表の佐高葵月代です。
5月18日(土)、アドラー心理学研究会(アドけん)第2回目の勉強会は、新規の方を含めて7名の参加者で開催しました。今回は高校3年生の男子も参加! 若者が勇気づけをどう感じてくれるか、興味津々です。
今回のテーマは、「『違い』が『嫌い』にならないために、できること」です。

今回は、アドラー心理学独自の理論「ライフ・スタイル」を理解するところから入りました。
アドラー心理学のライフ・スタイルは、いわゆる生活様式というものではなく、人それぞれが持っている、生き方のクセや個性をつかさどる、タンクのようなものだと解釈します。

そのタンクには、3つの信念体系のフィルターが付いています。
(1)「私は○○な人」というように、自分自身をどう見ているかという「自己概念」、
(2)「世の中は△△だなぁ」という自分が世界や社会をどう見ているかという「世界像」、
(3)「私は□□あるべきなんだ!」という現状とは違う自分の理想像を描いた「自己理想」という、
これらの3つの信念体系を通して、タンクに入ってきた体験や経験を判断し、言葉や判断、感情や行動などにアウトプットしていきます。

これが、その人の生き方そのものになったり、個性を描くベースになるわけです。
このように考えると、否定的なライフ・スタイルを持っている人は、自己否定をしがちだったり、反社会的な態度、あるいは世捨て人のような姿勢をとる可能性もあります。

また、現在の自分(自己概念)と自分が描く理想像(自己理想)が、あまりにもかけ離れている場合は、劣等感を生みだすケースもあります。劣等感はすべてが悪いものではないのですが、それが湾曲されすぎると「認知のゆがみ」となり、性格特性などに影響を与えることもあります。

※劣等感は否定的な感覚と思われがちですが、アドラー心理学では「理想に近づこうとする前向きな努力」と捉えています(この前向きさ加減が私は好きです!)。

コミュニケーションにおいて、どうしても理解できない、歩み寄れない人はいるものです。
その時に、ライフ・スタイルの違いを理解することによって、重苦しい関係の捉え方を変えていくことができたり、人に無理やり自分のライフ・スタイルを押しつけることもしなくなると思うのです。

以上のような説明の後、参加者同士で自分の自己概念について考えてもらい、グループでシェアをしてみました。普段は考えてみることのない自分自身の概念に注目することで、意外な発見があった方もいらっしゃいました。
ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました。

次回の勉強会では、ライフ・スタイルから発せられる感情の取り扱いについて考えてみたいと思います。
冒頭では、ライフ・スタイルの復習もしますので、初めての方でも無理なく参加できます!

次回は、6月15日(土)に、ちえりあ 研修室3にて開催です。
テーマは「感情という産物 —その素材とレシピ!?」です。
感情は自動的に湧きあがり、コントロール出来にくいものだと思っていませんか?
同じ相手に対して、いつも似たような感情が湧くのには理由があります。
ライフ・スタイル理論に基づく感情の扱い方を学びましょう。

以降のスケジュールは以下の通りです。場所は、いずれも「ちえりあ」で行います。
第3回 6月15日(土) 13:30?16:30 研修室3
第4回 7月27日(土) 13:30?16:30 研修室6
第5回 8月10日(土) 13:30?16:30 研修室5
※8月の日程が17日→10日に変更になりました。

心理学の知識がなくても、どなたでも参加できますので、下記の研究会のページをご覧いただき、お申し込みください。ご参加をお待ちしています!
https://smacc.jp/adler/


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